idea factory from newspaper 2003 7 30
為替リスク(exchange risk)
トヨタ自動車の四半期収益の見通しについて、
期中の為替相場が、1ドル118円になり、
前年同期比9円の円高となってしまい、
その影響だけで、約500億円の減収要因となったそうです。
この為替リスクというものは、大きい。
為替相場というものは、年によっては、株式市場より変動する時があります。
株式市場の見通しは、業績、需給動向、チャートという道具がありますが、
為替相場には、このような道具がありません。
為替相場の問題は、日本の、どのメーカーも悩む問題です。
しかしながら、ドルを円に換えようとするから、問題となるのです。
日本国内でも、ドルが流通するシステムを作るべきです。
アメリカで商売をする日本のメーカーは、星の数ほどある。
こういうメーカー同士で、ドルを流通させるシステムを考えるべきです。
日本を観光立国にするという話がありましたが、
しかし、日本国内では、円しか通用しないというのが現状です。
日本を観光立国にするならば、
せめて、外国人の多い地域は、ドルやユーロで買い物ができるようにすべきです。
以前にも書きましたが、
昔、ある国に行った時、観光で、小さな島を訪れました。
おみやげを売る店に入ってみたところ、
銀細工のインテリアを買ってほしい店員が主張しました。
現地の通貨をあまり持っていないと言うと、
店員は、円でかまわないと言う。
1万円札で支払ったところ、円で、お釣りが返ってきました。
電卓で計算しても、ほぼ間違いのない金額でした。
後で聞くところによると、この国は、
だいたい、円で通用すると聞きました。
円を、高い手数料を払って、現地の通貨に変えたのが損でした。
この国は、観光が大きな産業となっていて、
いかに外国人を呼び込むかについて努力し、
外国人が楽に買い物ができるよう工夫しています。
それに比べて、日本は観光立国にすると言っても、
まだまだ、殿様商売です。
田中政治の終焉(politics of greed,passing bell.)
田中角栄という政治家が行なった政策の特徴は、
郵政事業と道路です。
この2つの政策が、大きな特徴です。
この政策は、利権が絡むという特徴もあります。
利権政治という側面もあります。
田中角栄の政策は、光と影がありますが、
影の部分は、
日本を土建国家にしてしまったことです。
さらに日本を利権国家にしてしまったことです。
日本は、土建国家から、技術立国へ脱皮すべきだったのですが、
その後に続いた政治家も、田中角栄と同じ政策を取ったため、
相変わらず、日本は土建国家のままです。
この政策の欠点は、どんぶり勘定ということです。
公共事業をするのはいいが、
いくら費用がかかるか、
収支計画はどうなるのか、
これが、ひどいものでした。
民間企業ならば、何回も倒産しても不思議はない手法です。
よく、公共事業で、大きな建物が建ちます。
すると、新聞に、その建物の特集記事がでます。
しかし、肝心なことが書いてありません。
それは、その建物の建設費用の内訳は、どうなのか。
建設資金は、どのように調達したのか。
収支計画は、どうなのか。
このようなことが全く書いてありません。
もちろん、あまりにひどい収支計画だったので、
記事を書きにくいという面もあります。
しかし、税金を使って建設し、
税金で、事業を経営する以上、
建設費用、収支計画は明示すべきです。
最近では、借金で建設する例も多くなりました。
しかし、多くの公共事業は、こういうことを隠します。
民間企業には、情報開示を求め、公共事業は隠す。
なぜかというと、利権を守り、利権を隠すためです。
ですから、以前も書きましたが、
公共事業というものは、犯罪的なのです。
しかし、公共事業を実施する人達は、犯罪者という自覚がない。
いずれ、歴史家が、そう審判を下すでしょう。
歴史的に残る、日本史の汚点です。
キリスト教国では、最後の審判ということを非常に気にしています。
誰でも、一度は心配することです。
これを天変地異などと考える人が多いが、
個人のレベルでは、意味が違います。
人間が死んで、魂となった時、
魂が秤によって量られることを表現しています。
身に覚えのある人達は、長生きをすることです。